復刻 先染め 紋 御召
Q:紋丈(もんたけ)って?

A:紋というのは、柄のことですから、紋丈(もんたけ)というのは、きものの柄の縦の長さのことです。例えば、下のような反物で、柄が「紋御召」とします。
この場合は、

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召

紋紋紋紋
御御御御
召召召召
←|
 |この長さが紋丈です
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先染め織物ジャガードを使う場合は、この長さ(丈)の繰り返しによって反物が出来上がります。

どうして長い、短いによって制作費が違ってくるのかというと、昔から織物で使用されていた紋紙というものが関係してきます。
紋紙は、織物の柄を作る際、経糸の上げ下げや何番目のヌキ糸(杼(ひ)=シャトル)を通すか、という情報が彫られている紙です。それによって、柄が織り上げられていくわけですが、紋紙は1枚で一越(ひとこし)です。
一越とは、ヌキ糸(横糸)が経糸を一回横切る動作を言います。つまり、紋紙一枚でヌキ糸が←(左に)、次の1枚で→(右に)、という風に織り上げられていくわけです。
ですから、ひとつの紋(柄)を織るのに、紋丈(柄の長さ)が長いほど、紋紙の枚数が多くなります。

柄が完成すれば、また、最初の紋紙に戻り、その繰り返しで織り上げられていくわけですので、
紋丈の短い模様や絣の一部、また、紋(柄)があまり使われていないものは、比較的紋紙の枚数が少なくてすみます。

紋紙1枚の価格は、安いですが、それが何千、何万枚ということになると。。。費用がかさむわけです。

ここ数年前から、フロッピーを使ったCGS、またCGS2という技術が、紋紙にとって変わり活用されてきておりますが、そちらならもっと費用削減になります。ですが、うちでは、あいかわらず、紋紙を使っております。織手さんが高齢なのもあり、コンピュータに不慣れなことや、CGSを導入したジャガードがないからです。(TT)うちも導入しようという話もあるのですが、伝え聞くところによると開発業者の解散や、部品の耐久性の問題、など問題は山積です。ですが、京都の繊維技術センターでCGS、CGS2の開発を手がけておられる方は、今もがんばっておられます。たまには、遊びに(勉強しに)いかなければ。。。

若輩者の説明ですので、わかりずらいと思いますが、お許しください。
また、もっとよくご存知の方は、ご教授頂けると幸いです。
ご質問、お問い合わせは、カスタマーサポートまで・・・・ぺこ <(_ _)>